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らいLIGHT188号『ミクロコスモス』
「無から有は生じない」、これは自然界の根本法則で例外はありません。

「ミクロコスモス」の実験と言うのがあります。
水と空気、それに砂や小石などを入れたガラスの容器に、
小魚と水草とバクテリアを入れて密閉し、外部から完全に遮断します。
外から入るのはガラス越しの光と熱だけの状態です。
すると光と熱のエネルギーで水草は炭酸同化を始め、酸素を発生します。

魚はその水草を食べて生き続け排泄します。
その排泄物はバクテリアの栄養になり、
バクテリアによって分解されて水草の栄養になります。
それぞれの量的バランスが適正に保たれれば魚は繁殖しますが、
増えすぎてエサや酸素が不足すれば弱い固体が死にます。
死骸はバクテリアが分解して小さな世界のバランスが回復します。
注意深く管理すれば、この小さな生態系、小さな世界:ミクロコスモスは
恐ろしいほどきわどい釣り合いの上で生命の営みを続けられます。

このミクロコスモスでは、生物たちはまるで自分たちの力だけで生きているようですが、
決して無から有が生じているわけではありません。
生命現象を支えているのは、外から光と熱の形で供給され続けているエネルギーです。
暗闇にしておけば、遠からず水草は枯れ、魚もバクレリアも死滅します。

ミクロコスモスの実験を見ると、何と危なっかしい世界だと思うでしょう。
ですが良く考えてみれば、私たちが住んでいる
この地球上の世界も基本原理は全く同じです。
ガラスの容器よりサイズが大きく、生きている生物の種類が多いだけです。
大きいから危なっかしさが見え難いだけです。
でも、大きいと述べましたが、宇宙から見れば地球もこの小さな水槽に過ぎず、
今はCO2の増大による温暖化・石油価格高騰の裏に潜む資源の枯渇など、
このバランスに狂いが生じかけているのを皆さんも感じ始めていると思います。

江戸時代の日本は人口3千万、ほぼ完全なミクロコスモス、
つまり資源を食いつぶさない循環持続の社会だったそうです。
これから江戸時代の生活に戻れるわけはありませんが、
私たちは地球と言うミクロコスモスのなかで生きている現実を直視し、
どう生活すべきかを考えるが「環境での先進」への第一歩です。

※ 「大江戸エネルギー事情:石川英輔著」を参考にしました。
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2008/02/01(Fri) | らいLIGHT | トラックバック(-) | コメント(-) | page top↑
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